私の作る棒使い人形の手の内側には、操作棒の可動域(かどういき)を作ってあります。だから自然に手を上下させられるし、左右にも振れます。この可動域をつける作り方を思いつくまでには1年以上かかりました。今日はそのことをお話します。
人形の手の作り方を思いつくまでの道のり
この子は私が1番最初に作った棒使い人形です。酔っぱらいのサラリーマン、県一(けんいち)といいます。最初はこんな感じの、人形の手に棒を刺しているだけの作り方でした。

手に棒を固定していたので、手の動きが固くて、めちゃめちゃ不自然でした。
その後、別の棒使い人形を作るのですが、やっぱり手の動きが不自然で気になりました。手が自然に動かないために、操作もしづらい。手をなんとかせねばと悩みました。

パソコンで検索しても人形の手の作り方は見つからず、仕方がないのNHKの人形劇を見て研究しました。ジーッと見てたら、ある日、3つのことに気づきました。
①人形の手に穴が開いてる!
よーーーーく見ると、人形の手の棒が刺さってるところに、少し穴が開いていました。
次に私は、その穴から出ている棒の角度に注目しました。
②手を上げても下げても、棒は真っすぐ!
そしてそして
③棒の動きに遊びがある!
遊びというのは、なんかゆるいというか、固定されていない感じなのです。
/
そうかわかった!
手の操作棒には
可動域が必要なんだ!
\
と、ここまでは映像を見て気づきました。・・・が、人形の手の中身までは見えません。
/
人形の手が
透けてくれないかなー
透けろ透けろーっ!
\
透視することはできず、仕方がないので、自分の指を何回も何回もこの形に組んで、人形の手の中の構造を考えました。

そしてひらめきました。
/
操作棒の先っちょが
輪っかになっていたら
いいのかも?
\
でも棒に穴を空けることはできないから、うーん・・・うーん・・・・うーーーーん・・・・・・・
/
そうだ!
\
私は安全ピンを棒の先に取り付けてみることにしました。これで棒の先に穴ができました

そして、人形の手の甲の部分に糸で縫い付けてみたんです。で、フェルトで押さえてみました。すると、手が自然に動くようになったんです。これで人形操作もしやすくなりました。

この作り方が基本となり、現在の作り方に至ります。

だから私の作る人形の手は自然に動きます。作り方を思いついた時の感動は、今でも忘れません。
フーミンは人形の制作依頼をうけたまわっております。愛情込めて人形をお作りします。
詳細はこちら↓
人形せいさく依頼について

コメントを残す