【PTA体験談②】下の子がいるママに優しくない

10年前、私はパパと、4才の長女と1才の次女と、4人で今の家に引っ越してきました。
そしてすぐに、近所の公立幼稚園に、長女を通わせることになりました。

私は幼稚園のことやPTAのことなどまったくわかっていなくて、引っ越ししたてで友達もいない、世間知らずなママでした。

私の実体験をもとに、PTAってなんなんだろう?って考えていこうと思います。

下の子がいるママに優しくない

このブログを読んでくれているということは、あなたにはお子さんはいますか?お1人ですか?それとも2人?それ以上?

PTAとは、幼稚園や保育園に入園すると同時に、強制的にママが入らされる組織のことです。任意だと掲げているところもあるかもしれませんが、私が経験したPTAは強制でした。強制という言葉を、誰も口にしませんけどね。そして、PTAにほしいのはママです。

園児が1人っ子、もしくは園児が末っ子であるママと、園児の下に弟・妹がいるママでは、PTA内の扱いが違います。なぜなら、園に子供を預けている間、下に子供がいないママは子育てから解放されます。しかし、下に子供がいるママは、引き続き子供の面倒を見なければなりません。だから、PTAの仕事ができるのは、1人っ子か末っ子のママということになります。

PTAの仕事は、役職や内容によっては、とても責任の重い、そしてブラックな仕事になります。しかし報酬はいっさいもらえません。だから、役職についたママはどうしても、心の中がモヤモヤしてきます。人によっては、仕事をしていたり、病気をわずらっていたり、介護の親がいたり、登校拒否の上の子がいたり、説明しないと伝わらないっていう事情はいろいろあります。

でも下の子がいるというのは、役職を逃れられるわかりやすい理由なんです。見てわかるから。だから、何も説明しなくても役職は免除になります。ということは、役職についてしまったママは、下の子がいるママに対して、どういう感情を抱くでしょうか?


あなたもいずれ、私と同じように役員やるのよ。

お世話してやってるんだから、感謝してよね。


どんなに優しいママでも、自然にこのくらいは思ってるはずです。

何も知らない当時の私

幼稚園に入園して、しばらくしてバザーがありました。バザーは、幼稚園がやっているんだと思っていました。(本当はPTA主催です)

バザーに関わっているお母さん方は大変そうでした。でも、何が大変なのかは私にはよくわかりません。私はママ達の会話の輪の中にも入れてはもらえませんでした。私は引っ越ししたてで、友達なんかいなかったから、完全孤立状態。

お母さん方が盛り上がってわいわい話している、そのバザーが、いったい何なのかわかりません。ただ、バザーに出品するための、ノルマで作らされた絵本バックを提出した時に、受け取り方がなんか嫌だったなあという印象が残っただけです。

バザー来てくださいねー、とは言われたものの、1才の次女を連れて行くのはきついので、興味はあったけど、行きませんでした。

その頃、ようやく私にママ友達ができました。長女と同じクラスの男の子のママで、その人は家が近くて、2才の弟くんがいました。そのママも私と同じように、クラスのお母さん方になじんでいなくて、下の子がいる者どうしだから、とても話が合いました。

1学期の後半になると、園庭開放というものがありました。幼稚園のお迎えが終わったら、園庭で1時間遊んでいいそうなのです。長女にはまだ友達がいなかったので、園庭開放で友達ができればなあと、期待していました。

しかし、私にとってはイラつく注意事項がありました。

保護者の方は下の子からぜったいに目を離さないでください。

この言葉は、この先何度も何度も聞かされることになります。この注意を聞かされるたびに、私はイライラしました。

言われなくてもわかってるのに。下の子ってそんなに面倒な存在なのか?

園庭開放中は私は次女にずっとついてまわるから、時間が長くて嫌でした。家に帰ってしまえば、次女から目を離せるのに、園にいる間は目が離せないんです。

家に帰りたい。でも長女に友達を見つけてあげたいし。

あー、下の子がいないママ達は、輪になっておしゃべりしてて楽しそうだなー。あんなに楽しそうに、なにしゃべってんのかなー?私も混ざりたいなあ。

いや、でも次女はじゃま者じゃない!あー、でも長いなあ。早く時間立たないかなあ。

唯一のママ友達も、弟くんから目が離せないので、園庭開放中はおしゃべりすることはできませんでした。でも、家に帰る時は同じ方向にいっしょに帰れるから、その時はおしゃべりしました。ありがたい存在でした。

ある時、交通当番という仕事がありました。いつもより15分早く幼稚園に行って、旗をもらい、通園路の決められた持ち場に立って旗を持ち、みんなが安全に通園をしているか見守るっていう仕事です。

この仕事を聞いた時は「はあ?」って思いました。ただでさえ朝の支度が大変なのに、15分早く家を出て、通園路で、この小さい次女を連れてジッとしておけというのか?

役員のママさんは「遅刻厳禁です」と、クラスのママ達に連絡をしていました。ってことは、もっと早く家を出なければです。き、きつい。そしてあの言葉です。

下の子からぜったいに目を離さないでください。

当番の日の朝は、早起きして弁当を作り、モタモタ支度する4才の長女を急き立てて、早歩きで幼稚園に行きました。そして長女を園に預け、私は旗を持ち、次女を抱っこして、当番の持ち場のところに歩いていき、次女を下ろしました。

でも案の定、次女はチョロチョロします。持ち場を離れたらいけないと思って、次女を抱っこして、旗を持ちました。抱っこは重いです。旗を地面に置きたいけど、持ってなきゃいけないのかなあと思って、持ってました。

この仕事必要なのかなあ?って疑問だらけでしたけど、言われた通りにやるしかありませんでした。


その後も運動会、参観日、保護者会など、集まりがいろいろありました。必ず言われる言葉は

下の子からぜったいに目を離さないでください。

集まりに参加してくださいって言うくせに、下の子の迷惑はかけてくれるなよっていう空気を、いちいち感じました。だったら私は行かない方がいいんじゃないのか?って思いました。だから集まりごとは嫌いでした。

なぜ下の子に対しての注意がうるさいのか

PTAの役員ママ達だけに限らず、幼稚園・保育園の先生達もみんな同じ考えだと思いますが、責任を負いたくないのです。

園児が園内でケガをしたとなったら、それは園の責任になります。でも、下の子がケガをしたら、それは知ったこっちゃありません。親の責任です。だから、下の子に何かあったら迷惑でしかないんです。PTA活動中も同じです。お店でも「お子様から目を離さないでください」ってアナウンス流れたりしますよね。店が責任を負いたくないからです。

注意をする立場の人は、注意をする立場目線の考え方になっています。注意をされる側の気持ちを考えてくれる人は、そうそういません。っていうか、役員のママだって、余裕がないんです。自分の抱えているもので手いっぱいなのです。

PTAの運営を行っているのは、みな自分と同じママです。PTA革命でも起こすモノ好きな人がいたらありがたいですが、そうでなければ運営方法は改善されることはないでしょう。

というわけで結論。
みんながみんな、下の子がいるママに優しくないわけではありません。ただ、PTAの仕事をやってもらってるっていうのを、知ることが大切なんです。なんにも知らずに過ごしてた私のようなママだと、きっと当たりが強くなります。

つづく

前回の話

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